嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古文】実践問題 2015年センター試験 夢の通い路物語

問 次の文の解釈として最も適当なものを、①~⑤の内から選べ。(2015年センター試験

 

 御こころざしのになきさまになりまさる(夢の通い路物語)

 

  ① 帝の愛情がこの上なく深くなっていく

  ② 帝の御寵愛がいっそう分不相応になっていく

  ③ 帝のお気持ちがいよいよ負担になっていく

  ④ 帝のお気遣いがますます細やかになっていく

  ⑤ 帝のお疑いが今まで以上に強くなっていく

 

 

 

 

【解答】

 こころざし → 本意、意向、愛情、贈り物、供養

 の → 格助詞 主格 ~が

 になき → (形容詞 ク活用 連体形)二つとない、比べるものがない

 さま → 様子、姿、趣、形式、事情

 に → 格助詞 ~に

 なり → (ラ行 四段活用 連用形)~になる

 まさる(増さる) → (ラ行 四段活用 終止形)多くなる、増える

 

  直訳 帝の御愛情がどんどん比べるものがない様子になっていく

 

 まず、「こころざし」の意味から①と②に絞る。

 次に、②の選択肢は「分不相応」とマイナスの意味を含んでいるところに目をつける。

 マイナスの意味の単語は含まれていないことから、①を選ぶ。

 

 

                         正解 ① 

 

 

 

 

 

ポイント

 単語の意味がプラスなのかマイナスなのかを考えるやり方は非常に有効である。

 選択肢問題においては絶大な威力を発揮する。

 細かい単語の意味を忘れたとしてもプラスかマイナスかを頭に入れているだけで選択肢を選べることもある。

 ぜひとも活用しよう!