嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】意外に判断が難しい!格助詞「にて」

古文の中で「に」ほど厄介な物はない。 その中でも区別が面倒な「にて」を見ていこう。 「に」+「て」なのか、「にて」なのかの判断は結構難しい。 そこまで微妙な問題は出てこないので分かりやすい例を見ていこう! 重要 「にて」を「~で、~として、~に…

【古典・古文】あれ?結びの語はどこへ行った?係り結び、結びの省略

係り結びで結びの語が省略されていることはよくある。 文脈から何が省略されているのかを判断しないといけない場合もあるが、省略されている語がある程度決まっている場合もある。 もちろん古典に100%はないので合わない場合もあるが、ほとんどの場合当ては…

【古典・古文】どの意味で現代語訳すればいい?形容詞「ゆかし」

形容詞の中でもよく出題される「ゆかし」。 中学校の頃から出てくる超有名な単語。 願望をあらわすこの形容詞は現代語訳するときに、どんな願望かを文脈から考えないといけない。 前後関係をしっかり見て現代語訳しよう! 重要 ゆかし → (形容詞 シク活用)…

【古典・古文】係助詞じゃないの?!間投助詞「や」

助詞の「や」は中学校の頃から出てくるが、実はかなり厄介な助詞である。 係助詞で疑問・反語を表すというのは誰でも知っているが、それ以外の「や」があるのを知らない人は多い。 今回は間投助詞の「や」を見ていこう! 重要 間投助詞「や」 → (詠嘆・呼び…

【古典・古文】終助詞?接続助詞?「ものを」をわかりやすく解説!

接続助詞と終助詞のどちらもある厄介者「ものを」。 意味が違うから問題になったときにどちらかを判断しないといけない。 判断基準は意外と簡単なのだが、注意しないといけない点もある。 注意点も含めてしっかりと覚えていこう! 重要 文中の「ものを」 → …

【古典・古文】副詞「いかで」の使い方を徹底解説!

「いかで」は古典の中でもよく出てくる語ですが、意外と使い分けを知らない人が多い。 疑問や反語以外の使い方をしっかりと頭に入れておかないと、間違った選択肢を選んだり、誤訳をしてしまったりすることになる。 見分け方は簡単なので、サクッと覚えてし…

【古文・古典】接続助詞「と・とも」の現代語訳のポイントは?

接続助詞の意味をおさえておかないと、文のつなぎがうまくいかず、現代語訳がおかしくなってしまう。 しっかり覚えない人が多いが、いつも書いているように助動詞並みに重要だ! 接続と意味をしっかりと覚えよう! 重要 終止形 + と・とも → (逆接仮定条件…

【古典・古文】「給ふ」は尊敬ばかりじゃない!謙譲語「給ふ」

敬語の中で最もよく出てくるのが「給ふ」。 ほとんどが尊敬だから気にしていない人もいるが、実は謙譲もある。 今回は謙譲の「給ふ」を見ていこう! 重要 給ふ(四段活用 は/ひ/ふ/ふ/へ/へ) → 尊敬語 給ふ(下二段活用 へ/へ/ふ/ふる/ふれ/へよ…

【古典・古文】接続で判断できないときはどうする?伝聞推定「なり」

伝聞推定の「なり」は終止形接続(ラ変型は連体形接続)、断定の「なり」は体言・連体形接続で、接続がかぶっていることがある。 例えば、直前の語がラ変型だった場合や四段活用だった場合だ(四段活用は終止形、連体形が同型)。 このような場合にどう判断…

【古典・古文】格助詞「を」を徹底解説!現代語訳できるようになろう!

「を」には格助詞、接続助詞、間投助詞の三種類がある。 「を」を問われる問題として出てくることはほとんどないが、いたるところに「を」はあるから必然的に識別は必要になってくる。 今日は格助詞の「を」を見ていこう! 重要 体言・連体形 + を → (格助…

【古文・古典】マイナーな助詞もしっかりと暗記!接続助詞「ものの」

現代語でもその形を少し残しているので何となくわかりやすい接続助詞「ものの」。 出題頻度はそれほど高くはないが、きっちりとおさえておこう! 重要 連体形 + ものの → (接続助詞)~けれども、~とはいうものの

【古文・古典】助動詞「る・らる」をマスターしよう!受身編

今回は受身。 これもまた曲者。 対象を表す格助詞「に」が上にあれば簡単なんだが、そうでない場合も多い。 とにかく練習だ! 重要 「る」 れ/れ/る/るる/るれ/れよ 接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形 「らる」 られ/られ/らる/らるる/らるれ/ら…

【古文・古典】助動詞「る・らる」をマスターしよう!尊敬編

「る・らる」の中で最も分かりにくいのが尊敬。 文脈判断に頼る部分があるのである程度内容を把握しないと尊敬だと言い切れない。 見抜けるように練習していこう! 重要 「る」 れ/れ/る/るる/るれ/れよ 接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形 「らる」 ら…

【古文・古典】助動詞「る・らる」をマスターしよう!可能編

今回は可能の「る・らる」を取り上げていきます。 「る・らる」の中でも比較的簡単です。 仮に現代語訳判断になったとしてもそれほど難しくはないのでサクッと覚えよう! 重要 「る」 れ/れ/る/るる/るれ/れよ 接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形 「ら…

【古文・古典】助動詞「る・らる」をマスターしよう!自発編

識別系の問題ではずせないのが「る」の識別。 入試常連である「る」を覚えずして合格はなし! まずは「自発の」を覚えていこう! 重要 「る」 れ/れ/る/るる/るれ/れよ 接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形 「らる」 られ/られ/らる/らるる/らるれ/…

【古文・古典】助詞をあなどるなかれ!接続助詞「ど・ども」

助詞の勉強を後回しにする人が多いが、助詞は必ず文の中に入っているので実は超重要! 甘く見ないでしっかりと覚えよう! 已然形 + ど・ども → (逆接確定条件)~けれども 例 音には聞けどもいまだ見ぬものなり。(竹取物語) 音 → 声、噂、たより、返事 ※…

【古文】願望の終助詞「ばや」徹底解説!

終助詞が大事であることは何度も言っている通り。 願望の終助詞は何種類もあるから出題頻度も高い。 すべて覚えて終助詞を完全攻略しよう! 未然形 + ばや → (終助詞・自己願望)~たい、~たいものだ 例 「ここに我が親を据ゑ奉りて、拾ひ出でむ木の実を…

【古文】実践問題 共通テスト 2021年 栄花物語

問 次の解釈として最も適当なものを選べ。 えまねびやらず ① 信じてあげることができない ② かつて経験したことがない ③ とても真似のしようがない ④ 表現しつくすことはできない ⑤ 決して忘れることはできない 【解答】 え-ず(打消) → ~できない halusa…

【古文】「なむ」の識別を完璧にしよう! 完了強意「な」+推量意志「む」

「なむ」は終助詞と係助詞以外にも「な」+「む」がある。 実はこの形が一番試験に出てくる。 今日は見分け方を覚えよう! 連用形 + なむ → 完了・強意の助動詞「ぬ」の未然形「な」+推量・意志などの助動詞「む」 ※ 訳は「きっと~だろう」が定番。「む」…

【古文】隠れ打消し表現に注意!接続助詞「で」

打消しといえば助動詞「ず」を想像すると思うが、実は接続助詞にも打消し表現がある。 知らない人は要注意だ! 未然形 + で → 接続助詞 ~ないで 例 物も言はで頬杖をつきて、いみじう嘆かしげに思ひたり。(竹取物語) 言は → ハ行 四段活用 未然形 で → …

【古文】その「なむ」は係助詞ではない! 終助詞「なむ」

係り結びで有名な「なむ」だけど、係助詞以外もあるのは有名。 今日はその中でも終助詞を勉強しよう! 簡単に見分けがつくのでしっかりと覚えよう! 未然形 + なむ → (終助詞 他者願望) ~してほしいなあ 例 糸鹿の山の桜花散らずあらなむ。(万葉集) あ…

【古文】その「に」は接続助詞?格助詞?

「に」って接続助詞もあるし格助詞もあるし助動詞もあるしでかなり厄介。 でもしっかりと判別できるので安心してくれ! 今回は接続助詞「に」の判別方法を覚えよう! 連体形 + 「に」 +「、」 → 接続助詞 (順接確定条件)~ので、~ところ、~と (逆接確…

【古文】形容詞は徹底的に暗記だ!「こころもとなし」

単語はコツコツと覚えていこう。 今日も形容詞! 毎日の積み重ねが大事! こころもとなし → (形容詞 ク活用)不安だ、気がかりだ、待ち遠しい、じれったい、はっきりしない 例 いみじくこころもとなきままに、(更級日記) ままに → (形式名詞+格助詞「に…

【古文】助動詞「む」は簡単!婉曲になるのはどんなとき?

助動詞「む」は意味が多くてわからないという人も多いのでは? どの意味になるのかの目安をしっかりと覚えておけば全く難しくない! しっかりと形を暗記しておこう! む + 体言 → 婉曲 ~ような 例 木曽殿の最後のいくさに女を具せられたりけりなんど言はれ…

【古文・古典】形容動詞「はしたなり」の意味を分かりやすく解説!

形容詞と形容動詞はとにかくよく出てくる。 しらみつぶしに覚えていこう! 重要 はしたなり → (形容動詞 ナリ活用)中途半端だ、きまりが悪い 例 いとはしたなりと思ひ屈しつつ(真葛がはら) 品詞分解 いと → (副詞)とても、たいそう、非常に はしたなり…

【古文】諦めないで??動詞「あきらむ」

ひらがなで出題されるとまぎらわしくてわかりにくくなる。 漢字って大事なんだなって思います。 古文はだいたいひらがなで出題されるから漢字からの推測は不可能。 意味を暗記するしかない! あきらむ(明らむ) → (マ行 下二段活用)見きわめ明らかにする…

【古文】とにかく暗記!形容詞「つきづきし」

単語の意味を幅広く覚えておくことが受験では大事なんて誰でもわかっているんだけど、どうしても後回しになってしまう。 4月から全力で単語を暗記していけば来年には天才になっているぞ! つきづきし → (形容詞 シク活用)似つかわしい、ふさわしい 例 家居…

【古典・古文】接続助詞は超重要!「ど・ども」

意外と接続助詞って問題になるよね。 助動詞ばかりに目が行きがちだが、助詞も重要なんでしっかりと覚えよう。 重要 已然形+ど・ども → (接続助詞 逆接確定条件)~けれども

【古文・古典】動詞「ものす」ってどの意味になるの?

漠然とした単語ってあるよね。 ん?ものす? 何をするんだ? 幅広い意味があるのでしっかりと覚えよう。 重要 ものす →(名詞もの+サ変す)ある・いる・行く・来る・生まれる・その他さまざまな動詞の意味を持つ。 例 憂くて開けさせねば、例の家とおぼしき…

【古文】美しい?可愛い? 形容詞「うつくし」

形容詞は問題になりやすいし少し癖があるものが多い。 ストレートな意味になってないものは注意して覚えよう! うつくし → (形容詞 シク活用) 【愛し】いとしい、かわいらしい 【美し】立派だ 例 いとうつくしき児さへ出で来にければ、(堤中納言物語) う…