嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

【古文・古典】動詞「ものす」ってどの意味になるの?

漠然とした単語ってあるよね。 ん?ものす? 何をするんだ? 幅広い意味があるのでしっかりと覚えよう。 重要 ものす →(名詞もの+サ変す)ある・いる・行く・来る・生まれる・その他さまざまな動詞の意味を持つ。 例 憂くて開けさせねば、例の家とおぼしき…

【古文】美しい?可愛い? 形容詞「うつくし」

形容詞は問題になりやすいし少し癖があるものが多い。 ストレートな意味になってないものは注意して覚えよう! うつくし → (形容詞 シク活用) 【愛し】いとしい、かわいらしい 【美し】立派だ 例 いとうつくしき児さへ出で来にければ、(堤中納言物語) う…

【古文】実践問題 共通テスト 2022年 「増鏡」

問 次の解釈として正しいものを選べ。(共通テスト 2022年) まどろまれ給はず ① 酔いがまわらずにいらっしゃる ② お眠りになることができない ③ ぼんやりなさっている場合ではない ④ お心が休まらずにいらっしゃる ⑤ 一息つこうともなさらない 【解答】 ま…

【古文】終助詞をマスターしよう!「もが・もがな・もがも・がな」

終助詞の役割ってかなり重要。 現代語訳をするときに知らないと影響が出てくる。 重点的に覚えておこう。 もが・もがな・もがも・がな → (願望の終助詞)~だったらいいなあ 例 かくて千年を過ぐすわざもがな(源氏物語) 「わざ」と「もがな」だけだったら…

【古文】ちょっとマニアック?!終助詞「は」

ちょっとマニアックな助詞だけど、実はよく見かける。 あまり問題にならないけど頭の片隅にでも置いておこう。 終助詞「は」 → 連体形+「は」+「。」=詠嘆の終助詞 ~よ、~ね、~なあ 例 今日は、いとよく起き居給ふめるは。(源氏物語) める → 推量 め…

【古文】実践問題 センター試験 2008年 狗張子

問 次のa~cの文法的説明として正しい組み合わせを選べ。(2008年 センター試験) a 我には、定まれる夫侍り b いかなる人にや c 送りし者に ① a 自発の助動詞 b 格助詞 c 過去の助動詞 ② a 自発の助動詞 b 断定の助動詞 c サ行変格活用の動詞 ③ a 下二段活…

【古文】実践問題 センター試験 2003年 五葉

問 次の解釈として適当なものを選べ。(2003年 センター試験) 埋もれいたくものし給はん (五葉) ① ひどくふさぎこんでいらっしゃるのは ② 苦痛を見せずに我慢していらっしゃるのは ③ ひたすら人目をはばかっていらっしゃるのは ④ 内気すぎて人前に出られ…

【古文】実践問題 玉勝間

問 次の傍線部を現代語訳しなさい。 さきざきの考えの上を、なほよく考へ究むるからに、(玉勝間) 【解答】 さきざき → 以前、過去、未来、将来 なほ → やはり、さらに、いっそう、もっと、なんといっても からに → ~ために、~によって、~するとすぐに、…

【古文】名詞の意味は意外と覚えてない?「騒客」

名詞の意味ってそれほど入試に出題されるイメージないけど、出てくるのはレベル高めだったりする。 他の人との差をつけたい人はしっかりと名詞の意味まで暗記しておこう。 騒客(さうかく) → 詩文などをつくる風流人、文人、詩人 例 岩頭またひとりの騒客を…

【古文】同音異義語に注意!「ながむ」

同音異義語の単語はひらがなで出てくるからいやらしい。 両方覚えて文脈から判断して現代語訳をしていこう。 ながむ 【眺む】 物思いにふける、ながめる 【詠む】 詩歌を詠む 例 ながめ過ぐしけむ(とはずがたり) ながめ → (マ行 下二段活用 連用形) ※ 長…

【古文】えっ?真逆の意味があるの?形容詞「ゆゆし」

「ゆゆし」と聞いて、なんとなく怖い感じがするかな? でもこの単語真逆の意味もあるんです。 古文の厄介なところの一つ。 1つの単語に逆の意味があるなんて反則です! ゆゆし → (形容詞 シク活用)すばらしい、恐れ多い、不吉だ、気味が悪い、はなはだしい…

【古文】助動詞「む」が仮定になるのはどんなとき?

古文文法の中では結構レベルの高い分類に入ると思います。 仮定まで突き詰めて覚えている人は良く勉強できている証拠! む + 助詞 → 「む」は仮定(~ならば)から訳してみる。違うならば他を考える。 ※ 特に「むは・むに・むこそ・むも・むが」はまず仮定…

【古文】形容詞「めやすし」を覚えよう!

文法をある程度覚えたらあとは単語勝負。 これは古文も英語も変わらない。 最後はひたすら単語を覚えるしかない! めやすし → (形容詞 ク活用)見た目に感じがよい、見苦しくない 例 四十に足らぬほどにて死なむこそ、めやすかるべけれ。(徒然草) めやす…

【古文】実践問題 保元物語

問 次の文を現代語訳しなさい。 度々仰せ下され候ふのあひだ(保元物語) 【解答】 仰せ → (名詞)命令、御命令、言いつけ 下さ → (サ行 四段活用 未然形)命令、判決などを言い渡す れ → 受身 る 連用形 候ふ → (ハ行 四段活用 連体形 丁寧語)~です、…

【古文】反語の形に敏感になれ!「やは・かは・めや」

反語はこれでもかってくらい出題される。 反語の形を覚えておけば問題なし! やは・かは・めや → 反語(~か、いや~ない) 例 誰かはかく身に替えて助くべき。(保元物語) べき → 推量 べし 連体形(係助詞「か」があるので係り結び) 「かは」があるので…

【古文】実践問題 2011年センター試験 保元物語

問 解釈として最も適当なものを選べ。 すかしまゐらせ給へ(保元物語) ① 御簾ごしにご覧なさいませ ② お気持ちをなだめ申し上げなさいませ ③ 急いで参上なさいませ ④ 好きにお話申し上げなさいませ ⑤ 催促しにお行きなさいませ 【解答】 すかし → (サ行 四…

【古文・古典】ベタな単語でも侮るな!「年ごろ」

今日もベタな単語の意味の確認。 中学校の頃から出てくる単語のくせにそこそこ出題される。 重要 年ごろ(としごろ) → 長年の間、数年の間、長い歳月 例 年ごろの本意なり。(栄花物語) 品詞分解 年ごろ → 名詞 の → 格助詞 連体格 ~の 本意(ほい) → (…

【古分】超有名!形容詞「口惜し」

もう覚えてない人いないんじゃないかな?(笑) 覚えていないという人はやばい! 今すぐに覚えよう。 口惜し → (形容詞 シク活用)くやしい、残念だ、情けない、つまらない 例 口惜しかりけるわざかな。(大鏡) 口惜しかり → (形容詞 シク活用 連用形) け…

【古文】「なーそ」の禁止用法は意外と奥が深い!

禁止用法として有名だが意外にも難易度の高い大学でも出題される。 意味だけでなく細かいところまで覚えておこう。 な(副詞) → (動詞の連用形、カ変サ変の未然形の上について)~するな そ(終助詞) → (動詞、助動詞の連用形、カ変サ変の未然形について…