嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】サ行変格活用っていくつあるの?動詞「くんず」

見た目から意味を推測できないし、漢字で書かれても難しいし、そもそもサ変って「す・おはす」だけじゃなかったの?って思うよね!

細かいこと言っても仕方ないのでバシッと覚えていこう!

 

 

重要

くんず(屈ず) → (サ変)気がめいる、ふさぎこむ

 

 

 

 

 

かくのみ思ひくんじたるを、心もなぐさめむと、心ぐるしがりて、母、物語など求めて見せ給ふに、げにおのづからなぐさみゆく。(更級日記

 

 

 

品詞分解

かく → (副詞)このように

のみ → (副助詞)~だけ、~ばかり、特に 注1

思ひくんじ(屈じ) → (サ変 連用形)気がめいる、ふさぎこむ

たる → 完了 たり 連体形

を → (接続助詞 順接確定条件)~ので、~ところ、~と

心 → 名詞

も → 係助詞

なぐさめ → (マ行 下二段活用 未然形)なぐさめる

む → 意志 む 連体形 注2

と → (格助詞)~と

心ぐるしがり → (形容詞 シク活用 連用形)つらい、気の毒だ、心配だ

て → (接続助詞)~て

母 → 名詞

物語 → 名詞

など → (副助詞)~など

求め → (マ行 下二段活用 連用形)探す、買う、誘い出す

て → (接続助詞)~て

見せ → サ行 下二段活用 連用形

給ふ → (ハ行 四段活用 連体形 尊敬語)お~になる、~なさる

に → (接続助詞 順接確定条件)~ので、~ところ、~と

げに → (副詞)ほんとうに

おのづから → (副詞)自然と、ひとりでに、偶然

なぐさみ → (マ行 四段活用 連用形)気が晴れる、気がまぎれる

ゆく → (カ行 四段活用 終止形)他の動詞の連用形について「~し続ける、だんだん~してゆく」

 

注1 強調を表し、訳を特にしないときもある。
注2 「と」は連体形接続なんだが、「と」の上が終止形になっていることも多い。正直どっちでもいいと思う。そんなグレーゾーンが出題されることはない。
 
 
 
 
 
現代語訳

このようにふさぎこんでばかりいたので、私の気持ちを慰めようと、心配して、母が、物語などを探して私にお見せになるので、本当に自然とだんだん気が晴れてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント

意味を覚えるだけの簡単なお仕事。

漢字で書かれても全くと言っていいほど推測できないので、とにかく意味を覚えるだけ!

一応漢字で出題されたときに備えておこう!

 

クリックにご協力ください。↓ ↓ ↓