格助詞「より」は現代語でも使うから「起点(~から)」はとても分かりやすい。
ただ、その他の意味はさすがに覚えていないと厳しい。
特に、「即時(~するとすぐに)」はさすがに覚えていないと出てこない訳だ。
全部の意味をしっかりと覚えていこう!
重要
格助詞「より」 (接続は体言、連体形)
【起点】~から
【経過】~を通って、~を
【手段・方法】~で
【即時】~するとすぐに
品詞分解
命婦(みょうぶ) → (名詞)女官の名前
かしこ → (代名詞)あちら
に → (格助詞)~に
参で(まうで) → (ダ行 下二段活用 連用形 謙譲語)参上する、うかがう、お参りする
着き → カ行 四段活用 連用形
て → (接続助詞)~て
門 → 名詞
ひき入るる → (ラ行 下二段活用 連体形)引いて中に入れる、仲間に引き入れる
より → (格助詞 即時)~するとすぐに
けはひ → (名詞)あたりの雰囲気、様子、人柄、など
あはれなり → (形容動詞 ナリ活用 終止形)趣深い、しみじみと感動する、かわいい、気の毒だ、など
現代語訳
命婦が、あちらに参上し到着して、牛車を門の中に入れるとすぐに、あたりの雰囲気にしみじみと感動した。
ポイント
「起点・経過・手段・方法・即時のどの訳をするかは文脈判断。
文脈判断しなければならないちょっと厄介なお仕事だ。
ただ、それほど複雑な判断を迫られるイメージはないので、しっかりと覚えておけば何とかなる!
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