嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】竹取物語 天の羽衣 その八 (品詞分解 現代語訳)

竹取物語・天の羽衣」第八回です。

この部分も超有名ですよね。

誰しも読んだことがあるのではないでしょうか。

しっかりと品詞分解していきましょう!

 

 

本文

天人の中に、持たせたる箱あり。天の羽衣入れり。またあるは、不死の薬入れり。一人の天人言ふ、「壺なる御薬奉れ。きたなき所の物聞こし召したれば、御心地悪しからむものぞ。」とて、持て寄りたれば、いささかなめ給ひて、少し、形見とて、脱ぎ置く衣に包まむとすれば、在る天人包ませず。御衣を取り出でて着せむとす。

 

 

 

 

品詞分解

天人 → 名詞

の  → (格助詞 連体格)~の

中 → 名詞 

に → (格助詞)~に

持た → タ行 四段活用 未然形

せ → 使役 す 連用形 注1

たる → (存続 たり 連体形)~ている

箱 → 名詞

あり → ラ行変格活用 終止形

天の羽衣(あまのはごろも) → (名詞)空を飛ぶことのできる服

入れ → ラ行 四段活用 已然形

り → (存続 り 終止形)~ている 注2

また → (副詞)再び、また、他に、同じく、など

ある → ラ行変格活用 連体形

は → 係助詞

不死の薬 → 名詞

入れ → ラ行 四段活用 已然形

り → (存続 り 終止形)~ている

一人 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

天人 → 名詞

言ふ → ハ行 四段活用 連体形 

壺 → 名詞

なる → (存在 なり 連体形)~にいる、~にある 注3

御薬 → 名詞 

奉れ → (ラ行 四段活用 命令形 尊敬語)召し上がる、お召しになる、お乗りになる

きたなき → (形容詞 ク活用 連体形)けがれている、見苦しい、正しくない

ところ → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

物 → 名詞

聞し召し → (サ行 四段活用 連用形)お聞きになる、召し上がる、お飲みになる

たれ → (完了 たり 已然形)~てしまう、~てしまった、~た

ば → (接続助詞 順接確定条件)~ので、~ところ、~と

御心地 → 名詞

悪しから(あしから) → (形容詞 シク活用 未然形)悪い

む → 推量 む 連体形

ものぞ → (名詞「もの」+係助詞「ぞ」)~ものである、助動詞「む」の下について「きっと~にちがいない」

とて → (格助詞)~と言って、~と思って

持て → タ行 四段活用 連用形

寄り → ラ行 四段活用 連用形

たれ → (完了 たり 已然形)~てしまう、~てしまった、~た

ば → (接続助詞 順接確定条件)~ので、~ところ、~と

いささか → (副詞)少し

なめ → マ行 下二段活用 連用形

給ひ → (ハ行 四段活用 連用形 尊敬語 補助動詞)お~になる、~なさる

て → (接続助詞)~て

少し → (副詞)多少、少し

形見 → 名詞

とて → (格助詞)~と言って、~と思って、~として

脱ぎ → ガ行 四段活用 連用形

置く → カ行 四段活用 連体形

衣 → 名詞

に → (格助詞)~に

包ま → マ行 四段活用 未然形

む → 意志 む 終止形

と → (格助詞)~と

すれ → サ行変格活用 已然形

ば (接続助詞 順接確定条件)~ので、~ところ、~と

在る → ラ行変格活用 連体形

天人 → 名詞

包ま → マ行 四段活用 未然形

せ → 使役 す 未然形

ず → 打消 ず 終止形

御衣(みぞ) → 名詞

を → (格助詞)~を

取り出で → ダ行 下二段活用 連用形

て → (接続助詞)~て

着せ → サ行 下二段活用 未然形

む → 意志 む 終止形

と → (格助詞)~と

す → サ行変格活用 終止形

 

注1 使役・尊敬の助動詞「す・さす・しむ」の直後に尊敬語(給ふ、おはす、など)がなければ使役。
注2 「e+ら・り・る・れ」は完了・存続。「入れ(ire)」とエ段に接続している。完了がいいのか存続がいいのかは、まず存続で訳してみて、合わなければ完了で訳す。
注3 断定の「なり」は、断定(~である)で訳しておかしいときは、存在(~にいる、~である)で訳す。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
現代語訳

天人の中に、持たせている箱がある。天の羽衣が入っている。また、ある箱には不死の薬が入っている。一人の天人が言うことには、「壺にある御薬を召し上がりなさい。けがれた所の物を召し上がったので、きっとお気分が悪いにちがいない。」と言って持って近寄ってきたので、少しお舐めになって、少し形見として、脱いで置いていく着物に包もうとすると、そこにいる天人が包ませない。御着物(天の羽衣)を取り出して着せようとする。

 

竹取物語 天の羽衣 その一~七」はこちら↓ ↓ ↓

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