「竹取物語・天の羽衣」第五回です。
高校一年生の教科書の定番なだけあって、難しくもなく現代語訳しにくくもなく、古典の初級って感じですね。
立てこめたる所の戸、すなはちただ開きに開きぬ。格子どもも、人はなくして開きぬ。媼抱きてゐたるかぐや姫、外に出でぬ。えとどむまじければ、たださし仰ぎて泣きをり。
立てこめ → (マ行 下二段活用 連用形)戸、障子などを締め切る、閉じ込める
たる → (存続 たり 連体形)~ている
所 → 名詞
の → (格助詞 連体格)~の
戸 → 名詞
すなはち → (副詞)すぐに、たちまち
ただ → 副詞
開き → カ行 四段活用 連用形
に →(格助詞)~に
開き → カ行 四段活用 連用形 注1
ぬ → (完了 ぬ 終止形)~てしまう、~てしまった、~た
格子 → (名詞)建具
ども → (接尾語)複数を表す
も → 係助詞
人 → 名詞
は → 係助詞
なく → 形容詞 ク活用 連用形
して → (接続助詞)~て、~のに、など
開き → カ行 四段活用 連用形
ぬ → (完了 ぬ 終止形)~てしまう、~てしまった、~た
媼(おうな) → (名詞)おばあさん
抱き → カ行 四段活用 連用形
て → (接続助詞)~て
ゐ → (ワ行 上一段活用 連用形)座っている、その場にいる
たる → (存続 たり 連体形)~ている
かぐや姫 → 名詞
外(と) → そと
に → (格助詞)~に
出で → ダ行 下二段活用 連用形
ぬ → (完了 ぬ 終止形)~てしまう、~てしまった、~た
え → 副詞 注2
とどむ → マ行 上二段活用 終止形)ひきとめる、中止する
まじけれ → 不可能 まじ 已然形
ば → (接続助詞)~ので、~ところ、~と
ただ → (副詞)ただ、単に、たった、わずかに
さし仰ぎ → (接頭語「さし」+ガ行 四段活用 連用形「仰ぎ」)上を向く、仰ぎ見る
て → (接続助詞)~て
泣き → カ行 四段活用 連用形
をり → (ラ行四段活用 終止形 補助動詞)動作状態の継続を表す。じっと~している、など