漢字で書かれてあると多少は想像がつくのだが、ひらがなで出題してくるのが古典。
センター試験にも出題経験のある形容詞「になし」。
めちゃくちゃ重要って程出てこないが、しっかりと覚えておきたい単語だ。
になし(二無し) → (形容詞 ク活用)二つとない、比べるものがないほどに素晴らしい
御こころざしのになきさまになりまさるも、よに心憂く、恐ろしう、人知れず悩ましう思して、いささか御局に下り給へり。(夢の通ひ路物語)
御こころざし → 名詞
の → (格助詞 主格)~が
になき → 形容詞 ク活用 連体形
さま → 名詞
に → (格助詞)~に
なり → ラ行 四段活用 連用形
まさる → (ラ行 四段活用 連体形)多くなる、増える
も → 係助詞
よに → (副詞)実に、とても
心憂く → (形容詞 ク活用 連用形)つらい、情けない、不愉快だ
恐ろしう → 形容詞 シク活用 連用形 ウ音便
人 → 名詞
知れ → ラ行 下二段活用 未然形
ず → 打消 ず 連用形
悩ましう → (形容詞 シク活用 連用形 ウ音便)苦しい、病気で具合が悪い
思し(おぼし) → (サ行 四段活用 連用形 尊敬語)お思いになる
て → (接続助詞)~て
いささか → (副詞)少し
御局 → (名詞)高貴な女房や女官の私室
に → (格助詞)~に
下り → ラ行 四段活用 連用形
給へ → (ラ行 四段活用 已然形 尊敬語 補助動詞)お~になる、~なさる
り → (完了 り 終止形)~てしまう、~てしまった、~た
(帝の)御愛情が比べるものがないほど深くなっていくことも、実につらく、おそろしく、人知れず苦しくお思いになって、少しお部屋にお下がりになった。
意味を覚えるだけのい簡単なお仕事。
この単語自体を知らないと、品詞分解を間違えてしまいかねない。
そうなると完全に誤訳してしまうことになる。
しっかりと暗記しておこう!
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