嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】品詞分解を間違えてしまう単語 形容詞「になし」

漢字で書かれてあると多少は想像がつくのだが、ひらがなで出題してくるのが古典。

センター試験にも出題経験のある形容詞「になし」。

めちゃくちゃ重要って程出てこないが、しっかりと覚えておきたい単語だ。

 

 

重要

になし(二無し) → (形容詞 ク活用)二つとない、比べるものがないほどに素晴らしい

 

 

 

 

御こころざしのになきさまになりまさるも、よに心憂く、恐ろしう、人知れず悩ましう思して、いささか御局に下り給へり。(夢の通ひ路物語)

 

 

 

品詞分解

御こころざし → 名詞

の → (格助詞 主格)~が

になき → 形容詞 ク活用 連体形

さま → 名詞

に → (格助詞)~に

なり → ラ行 四段活用 連用形

まさる → (ラ行 四段活用 連体形)多くなる、増える

も → 係助詞

よに → (副詞)実に、とても

心憂く → (形容詞 ク活用 連用形)つらい、情けない、不愉快だ

恐ろしう → 形容詞 シク活用 連用形 ウ音便

人 → 名詞

知れ → ラ行 下二段活用 未然形 

ず → 打消 ず 連用形

悩ましう → (形容詞 シク活用 連用形 ウ音便)苦しい、病気で具合が悪い

思し(おぼし) → (サ行 四段活用 連用形 尊敬語)お思いになる

て → (接続助詞)~て

いささか → (副詞)少し

御局 → (名詞)高貴な女房や女官の私室

に → (格助詞)~に

下り → ラ行 四段活用 連用形

給へ → (ラ行 四段活用 已然形 尊敬語 補助動詞)お~になる、~なさる

り → (完了 り 終止形)~てしまう、~てしまった、~た

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現代語訳

(帝の)御愛情が比べるものがないほど深くなっていくことも、実につらく、おそろしく、人知れず苦しくお思いになって、少しお部屋にお下がりになった。

 

 

 

 

 

ポイント

意味を覚えるだけのい簡単なお仕事。

この単語自体を知らないと、品詞分解を間違えてしまいかねない。

そうなると完全に誤訳してしまうことになる。

しっかりと暗記しておこう!

 

クリックにご協力ください。↓ ↓ ↓