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【古典・古文】係助詞「こそ-已然形+、」の逆接用法をわかりやすく解説!

ノーマルの係り結びは、基礎の段階でよく出題されるが、入試レベルになってくるとあまり出題されない。

その中でも、「こそ-已然形、」の用法は「なむの識別」に次いで出題されやすい。

必ず覚えておこう。

 

 

 

重要

こそ-已然形+「、」 → 逆接(~けれども、~だが、など)

 

 

 

 

 

さこそいへ、まだ追ひやらず。(伊勢物語

 

 

 

品詞分解

さ → (副詞)そう、そのように

こそ → 係助詞

いへ → ハ行 四段活用 已然形(は/ひ/ふ/ふ//へ)

まだ → 副詞

追ひ → (ハ行 四段活用 連用形)追い出す、追いかける、向かう

やら  → (ラ行 四段活用 未然形)行かせる、送る、届ける、など 

※ (「動詞の連用形+やる」の形で)はるかに~する

※ (「動詞の連用形+やる+打消」の形で)~しきる、すっかり~する 

ず → 打消 ず 終止形

 

 

考え方

係り結びは、普通、文末の形が変わってくる。「こそ」は已然形で文を終える。そこで文末を見てみると「ず」は終止形になっている。係り結びが成立していないことがか分かる。

そこで次に注目するのが「いへ」。

普通、「、」の直前は連用形になっている。それなのに、「いへ」は已然形である。

ここで『こそ+已然形+「、」』の逆接用法だと気づく。

逆接で現代語訳をしてみるとしっかりと意味が通じる。

 

 

 

 

現代語訳

そうは言うけれど、まだ完全に追い出さない。

 

 

 

 

 

 

 

ポイント

「、」の前は通常連用形だが、「こそ」があったら已然形になっていないかを確認するだけの簡単なお仕事。

逆接用法に気づかないと現代語訳したときに分かっていないことがすぐにばれるので、こういった特別な用法はしっかりと暗記しよう。

 

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