嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】終助詞?接続助詞?「ものを」をわかりやすく解説!

接続助詞と終助詞のどちらもある厄介者「ものを」。

意味が違うから問題になったときにどちらかを判断しないといけない。

判断基準は意外と簡単なのだが、注意しないといけない点もある。

注意点も含めてしっかりと覚えていこう!

 

 

重要

文中の「ものを」 → (接続助詞 逆接)~のに、~けれども、~のだが 注1

文末の「ものを」 → (終助詞 詠嘆)~のになあ

 

※ 接続はともに連体形。

注1 まれに順接(~のだから)になることもある。
 

 

都いでて君にあはむと来しものを来しかひもなく別れぬるかな。(土佐日記

 

 

品詞分解

都 → 名詞

いで → ダ行 下二段活用 連用形

て → 接続助詞

君 → 名詞

に → 格助詞

あは → ハ行 四段活用 未然形

む → 意志 む 終止形

と → 格助詞

来 → カ変 連用形

し → 過去 き 連体形

ものを → 接続助詞 注2

来 → カ変 連用形

し → 過去 き 連体形

かひ → 名詞

も → 係助詞

なく → 形容詞 ク活用 連用形

別れ → ラ行 下二段活用 連用形

ぬる → 完了 ぬ 連体形

かな → (終助詞 詠嘆)~だなあ

 

注2 今回のように和歌の中で使われた場合、倒置や句切れによって一見文中に見えても実は文末になっていることもある。和歌の中で使われたら、現代語訳をしてみて確認すること。

 

 

現代語訳

都を出て君に会おうと来たのに、来たかいもなく別れてしまうのだなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント

文中か文末かを見るだけの簡単なお仕事。

ただし、注2でも書いたように、和歌で使われた場合は現代語訳をして判断すること!

見た目で判断すると痛い目を見ることもあるので、和歌の中だけは決めつけて判断しないようにしよう!

 

クリックにご協力ください。↓ ↓ ↓