嫌いな古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】意外に判断が難しい!格助詞「にて」

古文の中で「に」ほど厄介な物はない。

その中でも区別が面倒な「にて」を見ていこう。

「に」+「て」なのか、「にて」なのかの判断は結構難しい。

そこまで微妙な問題は出てこないので分かりやすい例を見ていこう!

 

 

重要

「にて」を「~で、~として、~により」と訳したら一語で格助詞。

 

 

 

うるはしきよそほひにて、その時の関白の御もとにまうでけり。(発心集)

 

 

 

品詞分解

うるはしき → (形容詞 シク活用 連体形)立派だ、端正で美しい、きちんとしている、誠実だ

よそほひ → (名詞)服装、姿、準備

にて → (格助詞)~で 注1

その → 代名詞

時 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

関白 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

御もと → 名詞

に → (格助詞 連体格)~に

まうで → (ダ行 下二段活用 連用形 謙譲語)うかがう、参上する、お参りする

けり → 過去 けり 終止形

 

注1 「~で」と訳すのが一番いいので格助詞と判断する。仮に断定「なり」の連用形「に」+接続助詞「て」だったら、「~であって」と訳す。
 
 

 

現代語訳

端正で美しい服装で、その時の関白殿のもとに参上した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント

現代語訳で判断しなければならない厄介なお仕事。

しかも、「~であって」(断定+接続助詞)、「~で」(格助詞)どっちも合うんじゃね?って場合が出てくる。

そんな微妙な問題は試験に出題されないから、深く考える必要はない。

宿題で現代語訳をしないといけない程度なら、どちらでもいいんじゃないかと個人的には思う。

試験に出題された場合は確実に判断できるようになっているので、きっちりと現代語訳をしていこう!

 

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