「を」には格助詞、接続助詞、間投助詞の三種類がある。
「を」を問われる問題として出てくることはほとんどないが、いたるところに「を」はあるから必然的に識別は必要になってくる。
今日は格助詞の「を」を見ていこう!
重要
体言・連体形 + を → (格助詞)基本的には「~を」と訳す。状況に応じて、「~を通って、~を過ぎて」など付け加えて訳すこともある。
※ 格助詞か接続助詞か間投助詞かの判断は現代語訳をして判断する。
例
伊勢、をはりのあはひの海づらを行くに、波のいと白く立つを見て(伊勢物語)
品詞分解
伊勢 → 名詞
おはり(尾張) → 名詞
の → 格助詞 連体格 ~の
あはひ → (名詞)間、間柄、おり、情勢
の → 格助詞 連体格 ~の
海づら → (名詞)海辺、海や湖のほとり
を → 格助詞 ~を、~を通って
行く → カ行 四段活用 連体形
に → (接続助詞)~ので、~ところ、~と、~のに、~けれども、~のだが
波 → 名詞
の → 格助詞 主格 ~が
いと → (副詞)とても
白く → 形容詞 ク活用 連用形
立つ → タ行 四段活用 連体形
を → 格助詞 ~を
見 → マ行 上一段活用 連用形
て → 接続助詞 ~て
現代語訳
伊勢、尾張の間の海辺を通って行くと、波がとても白く立つのを見て、
ポイント
現代語訳をして判断するしかないので決して簡単ではない。
格助詞は「~を」と訳すだけで簡単だが、接続助詞になるとそこそこ練習が必要だ。
しっかりと品詞分解できる力をつけて、現代語訳ができるようになろう!