現代語でもその形を少し残しているので何となくわかりやすい接続助詞「ものの」。
出題頻度はそれほど高くはないが、きっちりとおさえておこう!
連体形 + ものの → (接続助詞)~けれども、~とはいうものの
冬の夜の澄める月に、雪の光あひたる空こそ、あやしう色なきものの、身にしみて(源氏物語)
冬の夜 → (冬+の+夜)名詞
の → 格助詞 連体格 ~の
※ 連体格は次に体言がくるが、「澄める月」を一つの体言と考えている。
澄め → (マ行 四段活用 已然形)くもりがなく明らかになること、物の音がさえる、しんと静まりかえる、人気がない
る → 存続 り 連体形 ~ている
月 → 名詞
に → 格助詞
雪の光 → (雪+の+光)名詞
あひ → (ハ行 四段活用 連用形)ひとつになる、調和する、結婚する、出会う、対抗する
たる → 存続 たり 連体形 ~ている
空 → 名詞
こそ → 係助詞
あやしう → (形容詞 ク活用 連用形 ウ音便)神秘的だ、不思議だ、奇妙だ、異常だ
※ 後に体言があるのに連体形ではなく連用形になっている。なんでかはよくわからない。「、」があるものと考えている。
色 → 名詞
なき → 形容詞 ク活用 連体形
ものの → 接続助詞
身 → 名詞
に → 格助詞
染み → マ行 四段活用 連用形
て → 接続助詞
冬の夜の雲がかかっていない月に、雪の光が調和している空は、不思議で、色がないけれども、身に染みて
意味を覚えるだけの簡単なお仕事。
空欄補充問題対策に一応接続もおぼえておこう!
他と間違えるほど紛らわしくもないし、サクッと現代語訳できるようにしておけばオッケー!