嫌いな古典・古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】その「や」は係助詞?間投助詞?

係助詞を最初に習うので、間投助詞の存在が薄れがちだが、「や」は実はめんどくさい。

詠嘆で訳すのか疑問・反語で訳すのかは文脈で判断しなければならない。

結構面倒ではあるが、「や」なんて腐るほど出てくるので、しっかりとマスターしておこう!

 

 

 

 

 

 

【重要】意味を覚えよう!

「や」

【係助詞】疑問(~か)・反語(~か、いや~ない)

【間投助詞】詠嘆( ~よ、~ね、~なあ)

 

 

 

 

 

【例】実際の例文を見てみよう!

「このはたおりをば聞くや。一首つかうまつれ。」(十訓抄)

 

 

 

 

 

【品詞分解】

この → 代名詞「こ」+格助詞「の」

はたおり → (名詞)布を織ること、きりぎりす

を → (格助詞)~を

ば → 係助詞「は」が濁音化したもの

聞く → カ行 四段活用 連用形

や → 係助詞 疑問 

一首 → 名詞

つかうまつれ → (ラ行 四段活用 命令形)和歌の前後にあるときは「詠む」の謙譲語で「お詠み申し上げる」

 

注 疑問(聞いているか)、反語(聞いているか、いや聞いていない)、詠嘆(聞いているよ)のどれがいいか前後関係から判断する。直後に「歌を詠め」といセリフがあることから、「お前もキリギリスの声を聞いているか?聞いているならそのことを題材にして詠んでみろ」という内容が一番しっくりくる。ということで疑問と判断する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【現代語訳】

「このきりぎりすの鳴き声を聞いているか。一首お詠み申し上げよ。」

 

 

 

 

 

 

【ポイント】

ポイント

文脈判断というちょっと厄介なお仕事。

前後をある程度現代語訳して、詠嘆・疑問・反語のうちどれがいいのかを判断しなければならない。

基本的には疑問・反語が多いが、決めつけは禁物!

時には詠嘆のこともあるので、必ず文脈判断すること。

なお、文中だろうが文末だろうが詠嘆になることがある。

 

間投助詞・係助詞「や」についてはこちらもどうぞ。↓ ↓ ↓

halusann.hatenablog.com

 

クリックにご協力ください。↓ ↓ ↓