嫌いな古典・古文を好きになるためのブログ

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【古典・古文】徒然草「ある人、弓射ることを習ふに」その1 現代語訳・品詞分解

今回は徒然草の「ある人、弓射ることを習ふに」を品詞分解、現代語訳をしていく。

っこれも教科書などによく取り上げられる有名な作品です。

特に難しいところもなく、初心者にはもってこいの作品です。

しっかりと現代語訳できるようにしていこう!

 

 

 

 

 

【本文】

ある人、弓射ることを習ふに、諸矢をたばさみて的に向かふ。

師の言はく、「初心の人、二つの矢を持つことなかれ。後の矢を頼みて、初めの矢になほざりの心あり。毎度ただ後の矢なく、この一矢に定むべしと思へ。」と言ふ。

わづかに二つの矢、師の前にて一つをおろかにせんと思はんや。

懈怠の心、自ら知らずといへども、師これを知る。

この戒め、万事にわたるべし。

 

 

 

 

 

【現代語訳】

(一文目)

ある → 連体詞

人 → 名詞 

弓 → 名詞

射る → ヤ行 上一段活用 連体形

こと → 名詞

を → (格助詞)~を

習ふ → ハ行 四段活用 連体形

に → (格助詞)~に

諸矢 → 名詞

を → (格助詞)~を

たばさみ → (マ行 四段活用 連用形)手にはさみ持つ、脇に抱えて持つ

て → (接続助詞)~て

的 → 名詞

に → (格助詞)~に

向かふ → ハ行 四段活用 終止形

 

 

(二文目)

師 → 名詞

の → (格助詞 主格)~が

言はく → (「言ふ」のク語法)言うことには

初心 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

人 → 名詞

二つ → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

矢 → 名詞

を → (格助詞)~を

持つ → タ行 四段活用 連体形

こと → 名詞

なかれ → 形容詞 ク活用 命令形

初め → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

矢 → 名詞

に → (格助詞)~に

なほざり → (名詞)いいかげん、おろそか

の → (格助詞 連体格)~の

心 → 名詞

あり → ラ行変格活用 終止形

毎度 → 名詞

ただ → 副詞

後 → 名詞 

の → (格助詞 連体格)~の

矢 → 名詞

なく → 形容詞 ク活用 連用形

この → (代名詞「こ」+格助詞「の」)この

一矢 → 名詞

に → (格助詞 連体格)~に

定む → (マ行 四段活用 終止形)決める、治める、議論する

べし → 意志 べし 終止形 

と → (格助詞)~と

思へ → ハ行 四段活用 命令形

と → (格助詞)~と

言ふ → ハ行 四段活用 終止形

 

 

(三文目)

わづかに → (形容動詞 ナリ活用 連用形)副詞的に使い「やっと、かろうじて、たった」などと訳す

二つ → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

矢 → 名詞

師 → 名詞

の  → (格助詞)~の

前 → 名詞

にて → (格助詞)~で

おろかに → (形容動詞 ナリ活用 連用形)おろそかだ、並一通りだ

せ → サ行変格活用 未然形

ん → 意志 む 終止形

と → (格助詞)~と

思は → ハ行 四段活用 未然形

ん → 推量 む 終止形

や → 係助詞 反語

 

 

(四文目)

懈怠(けだい) → (名詞)なまけて怠ること

の → (格助詞 連体格)~の

心 → 名詞

自ら(おのづから) → (副詞)自然と、ひとりでに、たまたま

知ら → ラ行 四段活用 未然形

ず → 打消 ず 終止形

と → (格助詞)~と

言へ → ハ行 四段活用 已然形

ども → (接続助詞)~けれども

師 → 名詞

これ → 代名詞

を → (格助詞)~を

知る → ラ行 四段活用 終止形

 

 

(五文目)

この → 代名詞「こ」+格助詞「の」

戒め → 名詞

万事 → 名詞

に → (格助詞)~に

わたる → ラ行 四段活用 終止形

べし → 推量 べし 終止形

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 【現代語訳】

(一文目)

ある人が弓を射る音を習う時に、二本の矢を手に挟んで持って的に向かう。

 

(二文目)

先生が言うことには、「初心の人は、二つの矢を持ってはいけない。後の矢をあてにして、初めの矢にいいかげんな気持ちが出る。毎回ただ後の矢がなく、この一矢で決めようと思え。」と言う。

 

(三文目)

たった二本の矢、先生の前で一本をおろそかにしようと思うだろうか、いや、思わない。

 

(四文目)

なまけ怠る心は、自然とは気づかないと言うけれども、先生はこれを知っている。

 

(五文目)

この戒めは、すべてのことに通じるだろう。

 

徒然草「ある人、弓射ることを習ふに」その2はこちら↓ ↓ ↓

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