識別系の問題ではずせないのが「る」の識別。
入試常連である「る」を覚えずして合格はなし!
「る」
れ/れ/る/るる/るれ/れよ
接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形
「らる」
られ/られ/らる/らるる/らるれ/られよ
接続 上以外の未然形
意味
受身(れる、られる) 尊敬(~なさる、お~になる) 可能(~できる) 自発(自然と~れる)
「受身、尊敬、可能、自発」の見分け方
① 高貴な人物+「る・らる」 → 尊敬
② 感情・心中を表す語(思ふなど) + 「る・らる」 → 自発
③ 上に「~に」とある、ない場合は補える → 受身
④ 下に打消語がある → 可能
※ あくまでこれは目安であり、100%そうなるとは限らない。ただ、ほとんどの場合これでいけるので、まずはこれを試してみて訳がおかしいなら他をあたる。
例
花、紅葉の思ひもみな忘れて悲しく、思ひ嘆かるれど、いかがはせむ。(更級日記)
みな → すべて、すっかり
思ひ嘆か → (「思ひ+嘆か」と考えてもよい)カ行 四段活用 未然形
るれ → 「思ひ嘆か」という心中・心情を表す語があるから自発。
訳 花、紅葉への思いもすっかり忘れて悲しく、自然と思い嘆かれるけれど、どうしようか、いやどうしようもない。
ポイント
簡単と言いたいところだが、セオリー通りにいかないこともあり意外と厄介なお仕事。
まずはしっかりと形を覚えていこう。
ほとんどが形通りに識別できるが、そうでないときは現代語訳をしてみるしかない。
とにかく訓練だ!