今回は可能の「る・らる」を取り上げていきます。
「る・らる」の中でも比較的簡単です。
仮に現代語訳判断になったとしてもそれほど難しくはないのでサクッと覚えよう!
「る」
れ/れ/る/るる/るれ/れよ
接続 四段活用、ナ変、ラ変の未然形
「らる」
られ/られ/らる/らるる/らるれ/られよ
接続 上以外の未然形
意味
受身(れる、られる) 尊敬(~なさる、お~になる) 可能(~できる) 自発(自然と~れる)
「受身、尊敬、可能、自発」の見分け方
① 高貴な人物+「る・らる」 → 尊敬
② 感情・心中を表す語(思ふなど) + 「る・らる」 → 自発
③ 上に「~に」とある、ない場合は補える → 受身
④ 下に打消語がある → 可能
※ あくまでこれは目安であり、100%そうなるとは限らない。ただ、ほとんどの場合これでいけるので、まずはこれを試してみて訳がおかしいなら他をあたる。
恋しからむことの耐へがたく、湯水飲まれず、同じ心に嘆かしがりけり。(竹取物語)
恋しから → (形容詞 シク活用 未然形)
む → (婉曲 む 連体形)~ような 注1
こと → 名詞
耐へがたく → (形容詞 ク活用 連用形)
湯水 → 名詞
飲ま → マ行 四段活用 未然形
れ → (下に打消がきているから)可能 る 未然形
ず → 打消し ず 連用形
同じ → 形容詞 シク活用 連体形
心 → 名詞
に → 格助詞
嘆かしがり → (形容詞に接尾語「がる」がついて四段活用動詞化したもの ラ行 四段活用 連用形)悲しむ、嘆息をつく
けり → 過去 けり 終止形
恋しく思うようなことが耐えがたく、湯水も飲むことができず、同じ思いで悲しんでいた。
下に打消があるかを確認するだけの簡単なお仕事。
ほとんどの場合この形でいけるが、どう考えても現代語訳が合わないことがある。
その場合は他の意味で考えていこう。
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