「ば」は腐るほど出てくるので、まず第一に覚えたい助詞ですね。
「ば」の訳ができるようになると、一気に訳が締まってくるのでしっかり覚えましょう。
判別方法は簡単!
直前の動詞や助動詞が何形になっているかを見るだけ!
未然形+ば → (順接仮定条件)~ならば
已然形+ば → (順接確定条件)~ので、~ところ、~と
今はさしもなかりければ、女房の中より昔を思ひ出でて(十訓抄)
今 → 名詞
は → 係助詞
さ → (副詞)そう、そのとおりに、そのように
し → 副助詞
も → 係助詞
※ 「しも」で副助詞とする参考書もあり。「しも」は現代語訳にさほど影響しないので正直どちらでもいい。
なかり → 形容詞 ク活用 連用形
けれ → 過去 けり 已然形
ば → 接続助詞 已然形に接続しているので順接確定条件 ~ので
※「~ので、~ところ、~と」の中で、文脈に合うものを使う。「~ので」でも「~ところ」でもいけるんだけどってときもある。その場合はどちらでもよい。基本的には「~ので」の割合が高い。
女房 → 名詞 貴人の家に仕える女性
の → 格助詞 主格 ~が
中 → 名詞
より → 格助詞 ~から
昔 → 名詞
を → 格助詞 ~を
思ひ出で → (「思ひ+出で」と考えてもOK)ダ行 下二段活用 連用形
て → 接続助詞 ~て
今はそうでもなかったので、女房が御簾の中から昔を思い出して
※ 「御簾の」は本文の内容を考えて補っている。今回は本文全体を書いていないので分からないが、実際の試験のときは補って現代語訳できるようにしよう。簡単に書いているが、補って訳すのはめちゃくちゃ難しい!しっかりと練習していこう!
順接仮定条件も合わせて見ておこう! ↓ ↓ ↓
直前の動詞や助動詞の活用形を判別するだけの簡単なお仕事。
「ば」のように、接続によって意味が変わってくるものが古典にはたくさんある。
そのために、品詞分解はきっちりとできるようにしておこう!
訳だけでなく、「順接確定条件」という意味も入試で出題されるから覚えておくとグッド。