「ゆゆし」と聞いて、なんとなく怖い感じがするかな?
でもこの単語真逆の意味もあるんです。
古文の厄介なところの一つ。
1つの単語に逆の意味があるなんて反則です!
ゆゆし → (形容詞 シク活用)すばらしい、恐れ多い、不吉だ、気味が悪い、はなはだしい
例
いとゆゆしく、ものもおぼえず。(紫式部日記)
いと → (副詞)とても
ゆゆしく → 形容詞 シク活用 連用形
※ プラスの意味なのか、マイナスの意味なのかは文脈判断。ここでは人が泣き叫ぶという内容なのでマイナスの意味をチョイスする。(長くなるので前後の文は書いていない)
ものもおぼえず → 無我夢中になる、どうしてよいかわからない、道理をわきまえない
訳 とても気味が悪く、どうしてよいか分からない。
ポイント
前後から意味を判断するだけの簡単なお仕事。
古文にはこういった真逆の意味を持つ単語がいくつかある。
意味を覚えるだけでは太刀打ちできない。
現代語訳するときは細心の注意を払おう。