嫌いな古典・古文を好きになるためのブログ

古文の文法や単語をわかりやすく解説。たまに読んだ本の紹介もします。

【古典・古文】重要単語の形容詞「あやなし」を覚えよう!

古典の試験では単語の意味はよく出題される。

共通テストや私大の問題でも、単語一つで選択肢を選べるなんてことは珍しくない。

基本ではあるけれど、とても重要だ。

中でも形容詞の出題頻度は非常に高い。

今回取り扱うのは形容詞「あやなし」。

この単語も非常によく出題されるので、覚えていない人はすぐに覚えよう!

 

 

 

 

【重要】意味を覚えよう!

あやなし → (形容詞 ク活用)道理に合わない、むなしい

 

 

 

【例】実際の例文を見てみよう!

春の夜の闇はあやなし梅の花色こそ見えね香やは隠るる(古今和歌集

 

 

 

春 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

夜 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

闇 → 名詞

は → 係助詞

あやなし → (形容詞 ク活用 終止形)道理に合わない

梅 → 名詞

の → (格助詞 連体格)~の

花 → 名詞

色 → 名詞

こそ → 係助詞

見え → ヤ行 下二段活用 未然形

ね → 打消 ず 已然形 注1

香 → 名詞

や → 係助詞

は → 係助詞 注2

隠るる → ラ行 下二段活用 連体形 注3

 

注1 普通何もないところで已然形になることはない。にもかかわらず已然形になっているのは、係助詞「こそ」の結びになっているからだ。
また、『こそ-已然形+「、」』の形で逆接を表す。和歌なので「、」を打つことができないが、訳をする上で合うので逆接と判断する。
注2 「やは・かは・めや」で反語になる。
注3 係助詞「や」の結びで連体形になっている。「ぞ・なむ・や・か」は連体形で、「こそ」は已然形で文を終える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

【現代語訳】

春の夜の闇は道理に合わないことをする。暗闇で咲いている梅の花は、色は見えないけれども、香りは隠れるか、いや、隠れない。

 

 

 

【ポイント】

意味を覚えるだけの簡単なお仕事。

「道理に合わない」って古典でよく出てくるよね。

昔の人は好きだったんだろうね。

形容詞は抜き出し問題でもよく出てくる。

形容詞を抜き出せって言われても、覚えていなければ抜き出せない。

しっかりと暗記しておこう!

 

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